TAINSメールニュース No.429 2019.9.19 発行(社)日税連税法データベース

2019年09月19日

【1】今週のお知らせ
(1)利用料の変更のご案内
消費税率引き上げに伴い、令和元年10月分から利用料が変更されます。
詳しくは、ホームページのお知らせ欄をご覧ください。
ホームページのURL https://www.tains.org/

(2)収録された裁決の一部を紹介します。
【所得税】
・H30-06-19 裁決 棄却 F0-1-970
医師の必要経費/ゴルフプレー代等
・H30-03-13 裁決 棄却 F0-1-947
上場株式等の譲渡損失の繰越控除/連年提出要件
【相続税】
・H30-04-16 裁決 棄却 F0-3-618
相続財産の範囲/名義株の帰属/会社設立の発起人に名義借りをしていた株式

(3)次の会議資料を収録しました。
・全国国税不服審判所長会議資料 令和元年5月10日
【TAINSコード】審判所長会議R010510
(税法データベース事務局)
─────────────────────────────────────
【2】今週の判決等        (税法データベース編集室:大高 由美子)
課税仕入れの時期/建物等の譲受けの場合/契約基準(通達ただし書)の適用
(平31-03-14 東京地裁 棄却 Z888-2248)

原告が、建物の支払対価の額について、売買契約締結日が課税仕入れを行った
日であるとして、消費税等の申告をしたところ、課税仕入れを行った日は、建物
の引渡しを受けた日であるとして、更正処分等を受けた事案です。

固定資産の譲渡等については、引渡しという外形的事実があれば、権利が確定
したということができるのであって、基本通達9-1-13は、その趣旨を確認
的に定めたものにすぎない。通達ただし書も、契約においてその効力発生日を資
産の譲渡の日と定めている場合に、効力発生日をもって権利が確定したと認めら
れる事情があるときは、その日を「課税仕入れを行った日」とすることも法30
条1項1号に反しない旨を確認する趣旨のものにすぎないと解される。
売買契約の履行状況についてみると、(1)原告及び売主は、平成25年12
月2日、売買契約を原因とする所有権移転登記を了したこと、(2)原告と管理
会社との間で、同日を契約開始日とする建物賃貸借契約及び管理業務契約が締結
され、原告は同日から賃料の収受を開始したことが、それぞれ認められる。
したがって、建物の取得に係る「課税仕入れを行った日」は、課税期間に属さ
ない平成25年12月2日であると認められる。

≪検索方法≫ 【キーワード】 Z888-2248

TAINSメールニュース No.428 2019.9.12 発行(社)日税連税法データベース

2019年09月12日

【1】今週のお知らせ
(1)サービス停止のお知らせ
  下記の日程でシステムの改修を行うため、作業時間帯はすべての機能のご利用
 ができません。
  会員の皆様にはご不便をおかけいたしますが、ご理解の程宜しくお願い申し上
 げます。                   (システム部長:水澤 裕)
  日時:2019年9月18日(水) 午前7:00 ~ 午前9:00
 
(2)利用料の変更のご案内
  消費税率引き上げに伴い、令和元年10月分から利用料が変更されます。
  詳しくは、ホームページのお知らせ欄をご覧ください。
  ホームページのURL https://www.tains.org/
 
(3)収録した判決・裁決の一部を紹介します。
 【所得税】
 ・H30-05-14 裁決 棄却 F0-1-937
  重加算税/第三者(記帳代行業者)の仮装行為
 ・H30-02-02 裁決 棄却 F0-1-948
  居住用財産の特別控除/相続により取得した家屋
 【消費税】
 ・H31-03-15 東京地裁 棄却 Z888-2244
  課税仕入れの時期/建物等の譲受けの場合/契約基準(通達ただし書)の適用
                        (税法データベース事務局)
─────────────────────────────────────
【2】今週の判決等        (税法データベース編集室:市野瀬 啻子)
  所得区分/法人から分配される宅地分譲事業に係る利益
 (平30-01-23 東京地裁 一部取消し Z888-2217)
 
  本件は、パチンコ業を営む原告が、不動産会社A社と共に実施した宅地分譲事
 業について、A社から提起された別件訴訟の結果に従い、A社に対して支払った
 損失負担金、弁護士費用及び訴訟費用を事業所得の必要経費に算入して平成21
 年分所得税の申告をしたところ、処分行政庁から、宅地分譲はA社の単独事業で
 あるとして更正処分等を受けた事案です。裁判所は次のように判示しました。
 
  原告とA社とは、A社において宅地等の開発分譲を実施し、損益を両者で折半
 することを合意しており、原告はA社から利益の分配を受けるものと解される。
  原告が、宅地分譲において果たした役割や宅地分譲の意思決定に関わり得る地
 位にあったことに鑑みれば、原告は、本件宅地分譲に関して、実質的にA社と共
 同してその事業を営む者としての地位を有するものと認められる。したがって、
 原告が利益の分配を受けることに係る所得区分は事業所得に当たり、損失負担金
 は事業所得の必要経費になるというべきである。
  しかし、宅地分譲は平成20年6月に完了しており、その時点で債務は成立し
 ているから、損失負担金を平成21年分の事業所得から控除することはできない。
  A社との損失の負担に係る別件訴訟に要した弁護士費用及び訴訟費用は、事業
 所得を生ずべき業務の遂行上必要な費用に当たるというべきである。
 
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 Z888-2217

TAINSメールニュース No.427 2019.9.5 発行(社)日税連税法データベース

2019年09月05日

【1】今週のお知らせ
(1)サービス停止のお知らせ
  下記の日程でシステムの改修を行うため、作業時間帯はすべての機能のご利用
 ができません。
  会員の皆様にはご不便をおかけいたしますが、ご理解の程宜しくお願い申し上
 げます。                   (システム部長:水澤 裕)
  日時:2019年9月9日(月) 午前7:00 ~ 午前9:00
 
(2)利用料の変更のご案内
  消費税率引き上げに伴い、令和元年10月分から利用料が変更されます。
  詳しくは、ホームページのお知らせ欄をご覧ください。
  ホームページのURL https://www.tains.org/
 
(3)収録した裁決の一部を紹介します。
 【所得税】
 ・H30-02-06 裁決 棄却 F0-1-894
  重加算税/輸入商品のネット販売
 ・H30-04-23 裁決 棄却 F0-1-939
  所得区分と損益通算/給与所得者が営む自動車等賃貸業務の損失
 【相続税】
 ・H30-03-07 裁決 棄却 F0-3-621
  返還請求権の有無/使用貸借契約に係る不動産の管理維持費用及び固定資産税
  等                     (税法データベース事務局)
─────────────────────────────────────
【2】今週の判決等        (税法データベース編集室:藤原 眞由美)
  消滅時効の援用~貸金債権と債務者に対する求償権は別個として納税者勝訴
 (平30-09-25 東京地裁 全部取消し 確定 Z888-2235)
 
  原告の父は、原告の連帯保証人から脱退することを条件に、平成12年12月
 28日、関係者間の合意に基づき、金融機関に内入償還として2億円を支払いま
 した。父の死亡により本件貸金債権(2億円の貸金返還請求権)を相続した原告
 の弟が、原告に対し、このうち200万円の支払を求める別件貸金訴訟を横浜地
 裁に提起したところ、原告が消滅時効を援用する旨の意思表示をしました。横浜
 地裁は、平成25年4月、消滅時効が完成していると判断しました。(確定)
  本件は、2億円の経済的利益(一時所得)を享受したとしてされた平成25年
 分の更正処分等の取消しを求める事案ですが、「時効援用の意思表示により、本
 件求償権等が消滅したか否か」について、裁判所は、次のとおり判断しました。
 
  本件貸金債権は、父と原告との間の金銭消費貸借契約によって生じる債権であ
 り、第三者弁済をした者が取得し得る債務者に対する求償権とは発生原因を異に
 する別個の債権であることが明らかである。
  原告が別件貸金訴訟の口頭弁論における消滅時効の援用の意思表示の対象とし
 た債権は、本件貸金債権のみであると認められ、原告が平成25年2月1日に本
 件求償権等について消滅時効を援用する旨の意思表示をした事実は認められない。
 時効援用の意思表示によって求償権等が消滅したものとは認められないから、2
 億円の経済的利益を享受したものとは認められない。
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 Z888-2235

TAINSメールニュース No.426 2019.8.29 発行(社)日税連税法データベース

2019年08月29日

【1】今週のお知らせ
(1)利用料の変更のご案内
  消費税率引き上げに伴い、令和元年10月分から利用料が変更されます。
  詳しくは、ホームページのお知らせ欄をご覧ください。
  ホームページのURL https://www.tains.org/
 
(2)収録した判決・裁決の一部を紹介します。
 【所得税】
 ・H30-07-31 裁決 棄却 F0-1-972
  土地の取得費/市街地価格指数を基に算定することの可否
 ・H30-01-23 東京地裁 一部取消し 確定 Z888-2217
  所得区分/法人から分配される宅地分譲による利益/損失負担金等の必要経費
  性
 【相続税】
 ・H30-04-12 裁決 棄却 F0-3-634
  課税財産・債務控除・重加算税/被相続人が売主である土地売買契約の合意解
  除
 【他国税】
 ・H29-05-25 大阪地裁 棄却 控訴 Z999-7210
 ・H29-11-17 大阪高裁 棄却 上告・上告受理申立て
                            Z999-7211
  第二次納税義務/無償譲渡/「国税の法定納期限の1年前の日以後」の譲渡の
  判断基準                  (税法データベース事務局)
─────────────────────────────────────
【2】今週の判決等        (税法データベース編集室:岩崎 宇多子)
  一括譲渡した場合の土地の概算取得費~建物の買換資産該当性~
 (平31-04-01 非公開裁決 棄却 F0-1-998)
 
  被相続人甲は、賃貸の用に供していた建物の購入価額を基に、不動産所得の減
 価償却費を計算し、当該建物及びその敷地に係る譲渡所得の取得費を算定するな
 どして、平成24年分ないし平成26年分の所得税等の各申告をした後、その納
 付義務を承継した請求人らが平成26年分の不動産所得と分離長期譲渡所得の金
 額に一部誤りがあったとし修正申告をしたところ、原処分庁が、甲は当該建物の
 持分を買換資産とする特定の事業用資産の買換え特例(旧措法37・本件特例)
 の適用を受けていたから、当該持分に係る取得価額は引継価額によるべきである
 として更正処分等をしたのに対し、請求人らは、甲は本件特例の適用を受けてい
 ないとして処分の取消しを求めた事案です。
  審判所は次のように判断し、請求人らの主張を退けました。
 
  納税者が譲渡した年分の確定申告書に本件特例の適用を受けようとする旨を記
 載するなどして申告をした場合には、たとえ本件特例の要件を充足していなかっ
 たとしても、その申告により本件特例の適用を受けて計算された税額は確定し、
 修正申告又は更正により本件特例の適用が認められないことにならない限り、当
 該納税者は本件特例の適用の効果を享受し続けることになる。そのような納税者
 に引継価額(旧措法37の3(1))が適用されないとすれば、同項の趣旨に反
 することになる。本件譲渡所得については本件特例が適用され、課税が繰り延べ
 られており、甲は、本件特例の適用を受けた者に該当し、本件資産は、本件特例
 の適用を受けた者の「買換資産」に該当する。
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 F0-1-998

TAINSメールニュース No.425 2019.8.22 発行(社)日税連税法データベース

2019年08月22日

【1】今週のお知らせ
(1)利用料の変更のご案内
  消費税率引き上げに伴い、令和元年10月分から利用料が変更されます。
  詳しくは、ホームページのお知らせ欄をご覧ください。
  ホームページのURL https://www.tains.org/
 
(2)国税庁で開催された次の会議資料を収録しました。
 
 ・全国国税局調査査察部長会議資料 令和元年5月16・17日
 【TAINSコード】査察部長会議R010516
 ・全国国税局徴収部長会議資料 令和元年5月23日
 【TAINSコード】徴収部長会議R010523
 ・全国国税局課税(第一・第二)部長会議資料 令和元年5月27・28日
 【TAINSコード】課税部長会議R010527
 
  次の検索方法でもまとめて検索することができます。
 ≪検索方法≫【キーワード】☆2019年08月収録分 会議資料   →3件
 
(3)収録した判決の一部を紹介します。
 ・R01-08-09 最高裁 棄却 確定 Z999-5408
  再転相続の熟慮期間/民法916条「…相続の開始があったことを知った時」
  の解釈                   (税法データベース事務局)
─────────────────────────────────────
【2】今週の判決等         (税法データベース編集室:小菅 貴子)
  一般社団法人の非営利型法人/会員制のゴルフ場を経営する一般社団法人
 (平30-03-01 非公開裁決 棄却 F0-2-838)
  本件は、ゴルフ場を経営する一般社団法人である請求人が、非営利型法人に該
 当するか否かが争点となった事例です。審判所は、法人税法2条9号の2の非営
 利型法人とは、同条の規定を受け、法人税法施行令3条1項及び2項では、同条
 1項各号及び2項各号に掲げる要件の全てに該当する一般社団法人とする旨規定
 し、同条1項1号及び2号には、その定款に、剰余金の分配を行わない旨、及び
 解散したときはその残余財産が国又は地方公共団体等に帰属する旨の定めがある
 こと及び同条2項3号では、「その主たる事業として収益事業を行つていないこ
 と」を掲げているとし、次のとおり請求人の請求を棄却しました。
 
  請求人の法人区分の異動届出書に添付された定款には剰余金の分配を行わない
 旨の定め及び解散したときはその残余財産が国又は地方公共団体等に帰属する旨
 の定めがなく、請求人は本件各事業年度において、上記要件を満たしていない。
 また、請求人の主たる事業は、ゴルフ場等を設け、これを用途に応じて他の者に
 利用させる事業であるから、同令5条1項27号に掲げる遊技所業に該当する。
  請求人は、上記定款の定めはしていないが、剰余金の分配を行うことはできず、
 残余財産は国又は地方公共団体等に帰属することになるから、実質的に、非営利
 型法人に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が法令に定める要件を満た
 していない以上、請求人の主張は、請求人が非営利型法人に該当しないという判
 断に影響を与えるものではないから、請求人の主張は採用できない。
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 F0-2-838

TAINSメールニュース No.424 2019.8.15 発行(社)日税連税法データベース

2019年08月15日

【1】今週のお知らせ
(1)利用料の変更のご案内
  消費税率引き上げに伴い、令和元年10月分から利用料が変更されます。
  詳しくは、ホームページのお知らせ欄をご覧ください。
  ホームページのURL https://www.tains.org/
 
(2)中国税理士会から提供いただいた情報を収録しました。
  税区分【その他】、情報区分【その他文書】、検索ワードは、次のとおりです。
  中国税理士会研究論文集0002 → 1件
 
(3)収録した裁決の一部を紹介します。
 【所得税】
 ・H30-08-28 裁決 棄却 F0-1-975
  日米租税条約に反するか否か/日本における米国年金に対する課税
 ・H30-09-12 裁決 棄却 F0-1-996
  不動産所得の必要経費/図書研修費等及び減価償却費
 【相続税】
 ・H30-02-15 裁決 棄却 F0-3-624
  農地の評価/鑑定評価の合理性・無道路地である広大な市街地農地
 ・H24-11-21 裁決 棄却 F0-3-625
  貸宅地の評価/借地権価額控除方式の合理性/相続開始後に売却した底地
                        (税法データベース事務局)
─────────────────────────────────────
【2】今週の判決等         (税法データベース編集室:草間 典子)
  青色取消しと国家賠償/みなし解散の登記による2事業年度連続の期限後申告
 (平30-10-23 東京地裁 棄却・控訴 Z888-2233)
 
  会社法472条1項では、休眠会社(当該株式会社に関する登記が最後にあっ
 た日から12年を経過したもの)が、一定の要件に該当した場合には、解散した
 ものとみなす旨規定しています。本件では、3月31日を決算日としていた原告
 に対し、上記規定により、平成27年1月20日付けで解散登記がなされました。
  これにより、原告の事業年度は、事業年度開始の日から解散の日(平成27年
 1月20日)までの期間が1事業年度とみなされ、その結果、原告は、2事業年
 度連続して期限後申告となったため、課税庁が、青色取消処分を行った事案です。
  原告は、国に対し、処分の取消しと慰謝料等を求めて訴訟を提起しました。
  裁判所は、青色取消処分について、次のように判断し、請求を棄却しています。
 
  原告の平成27年3月申告書、平成28年3月申告書は、いずれも各年の前年
 の4月1日から当年3月31日を事業年度とするものであるから、原告は、事業
 年度の異なる確定申告書を提出したものであって、適法な確定申告書の提出とは
 認められない。原告が平成27年3月申告書を提出したのは、同年6月1日であ
 り、平成28年3月申告書を提出したのは、同年6月1日であるから、原告は、
 いずれも、期限後に確定申告書を提出したものといえ、これは事務運営指針4の
 「2事業年度連続して期限内に申告書の提出がない場合」に該当する。
 
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 Z888-2233

TAINSメールニュース No.423 2019.8.8 発行(社)日税連税法データベース

2019年08月08日

【1】今週のお知らせ
(1)判決速報を収録しました。
  判決速報1489から1494までの計6件を収録しました。一部を下記に紹
 介します。
 ・判決速報1489
   X(納税者)が国内で購入し輸出したとする商品の購入代金について、Xは
  当該商品の売買契約の当事者ではないから、Xの課税仕入れに係る支払対価の
  額に該当しないとされた事例
 ・判決速報1492
   X(控訴人会社)がみなし解散の事実やそれに基づく事業年度等の変更の事
  実を知らなかったとしても、本件青色承認取消処分の効力に影響が生じること
  はないとした事例
 ・判決速報1494
   X(納税者)に特段の事情が見当たらない本件においては、国税通則法施行
  令6条1項3号に規定する「帳簿書類の押収その他やむを得ない事情」がある
  ものとは認められないとされた事例
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 判決速報 ☆2019年08月収録分 →6件
 
(2)税務訴訟資料第267号の収録を完了しました。
  税務大学校のホームページに公表された税務訴訟資料第267号の編集・収録
 作業を完了しました。
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 ★税資267号 → 156件
                        (税法データベース事務局)
─────────────────────────────────────
【2】今週の判決等         (税法データベース編集室:依田 孝子)
  重加算税の賦課要件~相続税の申告における現金の申告漏れ~
 (平30-04-24 東京地裁 棄却・控訴 Z888-2238)
 
  原告は、被相続人名義の各口座から引き出し、相続開始日において自宅等に保
 管していた現金の額は2000万円を超えていましたが、現金の額は70万円で
 あるとして相続税の申告をしました。この事案では、修正申告をした現金の申告
 漏れについて、重加算税の賦課要件を満たすか否かが争われました。
  裁判所では、平成7年4月28日最高裁判決の判断を示したうえで、次のとお
 り判断し、国税通則法68条1項所定の賦課要件を満たすとしました。なお、こ
 の判決は控訴審(Z888-2245)においても維持されています。
 
  原告は、支出(被相続人のために支払った費用)の記載額が収入(各口座等か
 らの引出し)の記載額を上回っているため本件現金の存在を認識することが困難
 な内容の書面を作成して税理士に交付し、税理士からの現金の有無に関する質問
 に対する回答を殊更に避け、また、実際に保管されている現金の額と著しく異な
 る金額が相続財産である現金の額として申告書に記載されていることを認識しつ
 つ、あえてこの相違につき税理士に指摘しなかったと認められる。
  原告は、当初から相続財産である現金を過少に申告することを意図し、その意
 図に基づき、税理士に対して本件現金の存在を知られないようにする特段の行動
 をし、その結果として、税理士に相続財産である現金が70万円にとどまる旨の
 記載をした申告書を作成させ、上記の意図に基づく過少申告をしたと認められる。
 
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 Z888-2238

TAINSメールニュース No.422 2019.8.1 発行(社)日税連税法データベース

2019年08月01日

【1】今週のお知らせ
(1)TAINSだより
  TAINSだより(2019年夏号)を掲載いたしました。検索トップページ
 の右下「TAINSだより」をクリックすると、閲覧できます。
                         (事業部長:蓮間 好一)
 
(2)全国国税局長会議資料を収録しました。
  平成31年1月17・18日開催と、令和元年6月3・4日開催の全国国税局
 長会議資料を収録しました。
 ≪検索方法≫ 【キーワード】
             国税局長会議 ☆2019年07月収録分 → 2件
 
(3)収録した裁決の一部を紹介します。
 【所得税】
 ・H30-04-04 裁決 棄却 F0-1-981
  源泉徴収義務/非居住者へ支払った国内不動産の譲渡対価
 【相続税】
 ・H30-02-01 裁決 棄却 F0-3-622
  更正通知書の処分理由/理由不備の有無
 ・H30-03-01 裁決 棄却 F0-3-627
  宅地の評価/「広大地」該当性/公共公益的施設用地の負担の有無
                        (税法データベース事務局)
─────────────────────────────────────
【2】今週の判決等        (税法データベース編集室:大高 由美子)
  固定資産税の非課税/商店街の通路/「公共の用に供する道路」該当性
 (平26-12-01 福岡高裁 一審原告らの請求棄却 Z999-8405)
 
  一審原告らが、非課税とすべき土地(通路)が固定資産税等の課税対象とされ
 たとして、福岡市中央区長がした各賦課決定の取消しを求めるとともに、過納金
 相当額等の支払を求める事案です。
  裁判所は、下記のとおり、各通路のうち商品が陳列可能な範囲を除いた部分を
 超える部分の取消しをした一審判決を変更し、一審原告らの請求を棄却しました。
  
  各通路(少なくとも原審認定道路部分)は、道路の機能のうち、一般交通を確
 保するという機能を果たしているといえるものの、現に建物の敷地として利用さ
 れているほか、一審原告らによって、いつでも制約され得る状況にあり、実際に
 も、各通路の上空は、一審原告公社によって利用され、各通路が何らの制約なく
 開放されているとはいい難く、日照、採光、通風等の環境を確保し、都市機能の
 維持向上を図るという道路の機能を十分に果たしているということも困難である。
  各通路については、何らの制約なく一般公衆の利用に供され、公の行政目的が
 達成されているとはいい難いのであって、地方税法348条2項5号が「公共の
 用に供する道路」について非課税とした趣旨も妥当しないというべきである。
  したがって、各通路は、「公共の用に供する道路」に該当するとはいえない。
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 Z999-8405

TAINSメールニュース No.421 2019.7.25 発行(社)日税連税法データベース

2019年07月25日

【1】今週のお知らせ
  収録した判決・裁決の一部を紹介します。
 
 【法人税】
 ・H30-03-19 裁決 棄却 F0-2-844
  過少申告加算税/実地の調査を行う旨の通知を受けた後の修正申告書の提出
 ・H01-06-15 裁決 却下、一部取消し、棄却 F0-2-849
  収益計上時期/輸出売上金額の計上時期/情報提供料
 ・H01-06-30 裁決 一部取消し F0-2-851
  売上計上漏れ/オーバー・プライス取引による売上金額
 ・H30-08-30 東京地裁 棄却、控訴 Z888-2231
  源泉所得税/重加算税/退職給付資産に計上された理事長の預金口座へ送金し
  た金員
 
 【地方税】
 ・H26-03-07 福岡地裁 一部認容・一部棄却、双方控訴
                            Z999-8404
 ・H26-12-01 福岡高裁 原判決変更、請求棄却 Z999-8405
  固定資産税/非課税の範囲/商店街の通路における「公共の用に供する道路」
  該当性
 ・H28-02-12 最高裁 棄却・不受理、確定 Z999-8406
  上告棄却・不受理/固定資産税の非課税の範囲/「公共の用に供する道路」該
  当性                    (税法データベース事務局)
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【2】今週の判決等        (税法データベース編集室:市野瀬 啻子)
  固定資産税/ショッピングセンターの開発許可に不可欠な調整池の評価
 (平31-04-09 最高裁 破棄差戻し Z999-8403)
 
  本件は、2筆の土地(調整池)について、志摩市長は地目を「宅地」と評価し、
 納税義務者である上告人は「池沼」と主張している事案です。最高裁は、次のよ
 うに判示して、原判決を破棄し、本件を名古屋高裁に差し戻しました。
 
  本件各土地は、ショッピングセンター(商業施設)の開発に伴い調整池の用に
 供することとされているのであるが、開発許可に条件が付されていることは、各
 土地の用途が制限を受けることを意味するにとどまり、また、調整池の機能は、
 一般的には、開発の対象となる地区への降水を一時的に貯留して下流域の洪水を
 防止することにあると考えられる。そうすると、上記条件に従って調整池の用に
 供されていることから直ちに、各土地が商業施設の敷地を維持し、又はその効用
 を果たすために必要な土地(宅地)であると評価することはできない。
  したがって、各土地が調整池の用に供されており、その調整機能を保持するこ
 とが開発行為の許可条件になっていることを理由に、土地1の面積の80%以上
 に常時水がたまっていることなど、各土地の現況等について十分に考慮すること
 なく、各土地は宅地である商業施設の敷地を維持するために必要な土地であると
 して、地目を宅地と認定した上、市街地宅地評価法により算出された登録価格が
 評価基準によって決定される各土地の価格を上回るものではないとした原審の判
 断には、固定資産の評価に関する法令の解釈適用を誤った違法がある。
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 Z999-8403

TAINSメールニュース No.420 2019.7.18 発行(社)日税連税法データベース

2019年07月18日

【1】今週のお知らせ
(1)名古屋税理士会から提供いただいた情報を収録しました。
  税区分【その他】、情報区分【その他文書】、検索ワードは、次のとおりです。
  名古屋税理士会 税務研究 ☆2019年07月収録分 →1件
 
(2)収録した裁決の一部を紹介します。
 【所得税】
 ・H30-03-08 裁決 棄却 F0-1-895
  重加算税/行為の主体/青色事業専従者による売上伝票の破棄
 ・H30-03-06 裁決 棄却 F0-1-916
  更正の請求/出資契約が判決等により取り消された場合
 ・H30-06-04 裁決 棄却 F0-1-919
  重加算税/消費税等を免れるため所得を調整した行為
 ・H30-04-12 裁決 棄却 F0-1-936
  譲渡費用/未公開株式の譲渡に伴い仲介業者に支払った成約報酬
 
 【相続税】
 ・H30-06-19 裁決 棄却 F0-3-629
  更正の請求の特則/一次相続に係る遺産分割調停
 ・H30-03-20 裁決 棄却 F0-3-630
  無申告加算税/法定相続人以外の受遺者が「相続の開始があったことを知った
  日」
                        (税法データベース事務局)
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【2】今週の判決等        (税法データベース編集室:藤原 眞由美)
  消費税の不申告の行為が「偽りその他不正の行為」に該当するとされた事例
 (平30-06-29 東京地裁 棄却 確定 Z888-2224)
 
  診療放射線技師である原告は、事業所得を申告除外していたため、税務調査の
 結果、平成19年ないし平成25年分の所得税の修正申告及び同7課税期間の消
 費税等の期限後申告をして所得税及び消費税等を納付しました。原告が、その後
 の平成19年及び平成20年課税期間の消費税等に係る賦課決定処分を不服とし
 て、「偽りその他不正の行為」はなく、(1)賦課決定の除斥期間を経過してさ
 れた違法なものであるとして、その取消し、(2)納付した消費税等について、
 国税徴収権が5年で時効消滅した後の納付義務を欠く過誤納金に当たるとして、
 その返還を求めました。裁判所は、次のように判断し、いずれも棄却しました。
 
  所得を課税対象とする所得税や法人税においては、真実の所得を隠蔽し、それ
 が課税対象となることを回避するため、所得金額を殊更に過少に記載した内容虚
 偽の確定申告書を税務署長に提出する行為は「偽りその他不正の行為」に当たり、
 所得秘匿工作をした上で申告をしなかった場合には、所得秘匿工作を伴う不申告
 の行為が「偽りその他不正の行為」に当たると解される。
  資産の譲渡等を課税対象とする消費税等においては、資産の譲渡等を秘匿する
 工作を伴う不申告の行為があれば、それが「偽りその他不正の行為」に当たり、
 資産の譲渡等の秘匿工作とは、税務当局による資産の譲渡等の把握を困難にさせ
 る一切の行為を指すと解される。
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 Z888-2224