TAINSメールニュース No.401 2019.2.21 発行(社)日税連税法データベース

2019年02月21日

【1】今週のお知らせ
  消費税の相談事例の一部を紹介します。
 
 【キーワード】 仕入税額控除 分譲用マンション
 
 ・消事例4015 第10 仕入税額控除 10-176
  譲渡用住宅を一時期賃貸用に供する場合の仕入税額控除
  消費税審理事例検索システム(平成12年)国税庁消費税課
 
 ・消事例3993 第10 仕入税額控除 10-153
  副次的に発生する非課税売上げがある場合の課税仕入れの区分
  消費税審理事例検索システム(平成12年)国税庁消費税課
 
 ・質疑応答事例消費0049 仕入税額控除(課税仕入れ等の用途区分)
 【副次的に発生する非課税売上げがある場合の課税仕入れの区分】
  平成24年3月国税庁消費税室
 【平成24年3月26日国税庁ホームページ掲載】
 
 ・質疑応答事例消費1911 仕入税額控除(その他)
  副次的に発生する非課税売上げがある場合の課税仕入れの区分
 【平成29年11月24日国税庁ホームページ更新】
 
                        (税法データベース事務局)
─────────────────────────────────────
【2】今週の判決等        (税法データベース編集室:大高 由美子)
  確認請求/弁護士法23条の2照会に対する報告義務
 (平29-06-30 名古屋高裁 一部認容・一部棄却 Z999-2167)
 
  弁護士法23条の2第2項に基づく照会(1.C宛ての郵便物についての転居
 届の提出の有無、2.転居届の届出年月日、3.転居届記載の新住所、4.新住
 所の電話番号)を郵便事業株式会社(本件会社)に対してした弁護士会である控
 訴人が、本件会社を吸収合併した被控訴人に対し、主位的に、本件会社が23条
 照会に対する報告を拒絶したことにより控訴人らの法律上保護される利益が侵害
 されたと主張して、不法行為に基づく損害賠償を求め、予備的に、被控訴人が2
 3条照会に対する報告をする義務を負うことの確認を求める事案です。
  上告審は、損害賠償は棄却し、報告義務確認請求に関する部分を原審に差し戻
 しました。差戻し後の高裁は次のとおり、1~3の報告義務を認めました。
 
  報告を拒絶する正当な理由があるか否かについては、照会事項ごとに、これを
 報告することによって生ずる不利益と報告を拒絶することによって犠牲となる利
 益との比較衡量により決せられるべきである。照会事項1ないし3については、
 23条照会に対する報告義務が郵便法8条2項の守秘義務に優越し、同4転居届
 記載の電話番号については、同項の守秘義務が23条照会に対する報告義務に優
 越すると解するのが相当である。したがって、被控訴人には、照会事項1ないし
 3について、控訴人に報告すべき義務があるというべきである。
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 Z999-2167

TAINSメールニュース No.400 2019.2.14 発行(社)日税連税法データベース

2019年02月14日

【1】今週のお知らせ
  収録した裁決・判決の一部を紹介します。
 
 【法人税】
 ・H29-12-01 裁決 棄却 F0-2-797
  重加算税/関連会社の従業員による架空仕入と売上過少計上
 
 【相続税】
 ・H29-10-11 裁決 却下、棄却 F0-3-594
  土地の評価/「広大地」該当性・中高層の集合住宅等の敷地用地に適している
  もの
 
 【その他】
 ・H29-06-30 名古屋高裁 一部認容、一部棄却 Z999-2167
  確認請求/弁護士法23条の2照会に対する報告義務/報告拒絶の正当な理由
  の存否
 ・H24-11-30 東京地裁 一部認容、請求棄却・控訴
                            Z999-2168
  弁護士の報酬請求/遺留分減殺請求に係る訴訟委任契約が履行の中途で終了し
  た場合
 ・H28-05-23 松江地裁 棄却・控訴 Z999-5398
  不動産の所有権放棄の権利濫用該当性/土地を所有し続けることによる負担の
  回避                    (税法データベース事務局)
─────────────────────────────────────
【2】今週の判決等        (税法データベース編集室:市野瀬 啻子)
  仕入税額控除/米国アマゾン社の役務の提供に対する支払手数料
 (平30-10-19 非公開裁決 棄却 F0-5-219)
 
  請求人は、アマゾンと契約を締結し、アマゾンの日本ウェブサイトにおいて提
 供されているサービスを利用して、DVD、書籍等を出品し販売する事業を営ん
 でいました。本件は、請求人が、平成27年4月の消費税法の改正により、電気
 通信利用の役務の提供に係る内外判定基準の見直しがあったが、その法改正以前
 から、米国アマゾン社は千葉県に物流センター(恒久的施設)を所有しており、
 その役務の提供は課税取引対象であるとして、平成21年ないし25年課税期間
 の消費税等の更正の請求をした事案です。審判所は、課税仕入れとなるか否かは
 恒久的施設を有するか否かではないとして、次のように判断しました。
 
  アマゾン契約に係る役務の提供は、そのサービスがインターネットを通じて行
 われるものであることからすれば、その役務の提供を行う者の役務の提供に係る
 事務所等の所在地が国内にあるかどうかにより判定することとなる。そうすると、
 アマゾン契約のうち出品サービス及びクリックスサービスについては、これらの
 契約当事者である米国アマゾン社が役務の提供を行うものであり、同社の事務所
 等の所在地がアメリカ合衆国内にあるから、役務の提供は、国外において行われ
 たものと認められる。他方、FBA(出荷・配送)サービスについては、その契
 約当事者が日本アマゾン社であることから、その役務の提供は国内において行わ
 れたものと認められる。
 
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 F0-5-219

TAINSメールニュース No.399 2019.2.7 発行(社)日税連税法データベース

2019年02月07日

【1】今週のお知らせ
(1)【お詫び】領収証・請求書内の「会費内訳」印字不良につきまして
  一部の会員の平成31年1月分の領収証・請求書の会費内訳の印字について、
 不具合がございました。
  ご不便およびご迷惑をおかけし大変申し訳ございません。
  現在印字不良は改善いたしましたので、出力済の会員の皆様におかれましては
 お手数ですがマイページより再度出力をお願いいたします。
            (システム開発プロジェクトチーム座長:酒井 啓司)
 
(2)収録した裁決・判決の一部を紹介します。
 【相続税】
 ・H20-05-21 裁決 却下、棄却 F0-3-227
  土地及び建物の評価/鑑定評価の合理性/使用貸借地・貸家建付地・貸宅地・
  貸家
 【他国税】
 ・S56-05-25 裁決 全部取消し F0-8-199
  譲渡担保権者の物的納税責任/中間省略登記があった場合
 【その他】
 ・H06-07-29 東京地裁 棄却、控訴 Z999-5401
  預金返還請求/名義借り普通預金に係る口座開設時及びその後の預金者の認定
 ・H07-03-29 東京高裁 棄却、上告 Z999-5402
  不当利得返還請求等/名義借り普通預金に係る口座開設時及びその後の預金者
  の認定                   (税法データベース事務局)
─────────────────────────────────────
【2】今週の判決等        (税法データベース編集室:藤原 眞由美)
  区分所有建物の敷地に係る借地権の評価~「特別の事情」の有無
 (平29-11-17 非公開裁決 棄却 F0-3-597)
 
  本件は、相続により取得した区分所有建物(7階及び8階部分)の敷地の借地
 権の持分(本件借地権)について、評価通達2《共有財産》の定めによる評価額
 は時価を上回る違法があるか否かが争われた事案です。請求人らの主張する評価
 方法は、借地権の価額に、公共用地の取得に伴う損失補償基準細則に定める建物
 階層別利用率(効用比率)を用いる方法でした。
  審判所は、次のとおり判断して請求人らの主張を棄却しました。
 
  低層階が高層階に比べて商業活動において優位であり、このため、賃料にも差
 異が生じることは、程度の差こそあれ、商業地域に存在する商業ビルー般に当て
 はまることであり、評価通達の定めに従った評価が、当該相続財産の「時価」を
 適切に反映していないと認めるべき事情に直ちには当たらない。
  また、賃料の収益性に差異があるとしても、当該商業ビルの区分所有者の有す
 る敷地利用権が敷地の借地権の持分である場合には、その区分所有建物が低層階
 にあろうと高層階にあろうと、借地権全体に対して有する持分としての権利の内
 容は持分割合に応じて均等であり、質的に異なるところはないのであるから、所
 有する区分所有建物の階層による効用比率をもって借地権について評価通達とは
 異なる評価を行うことは相当とはいえず、請求人らの主張は採用できない。
 
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 F0-3-597

TAINSメールニュース No.398 2019.1.31 発行(社)日税連税法データベース

2019年01月31日

【1】今週のお知らせ
(1)収録した裁決の一部を紹介します。
 
 【所得税】
 ・H30-03-01 裁決 棄却 F0-1-889
  経済的利益/有利な価額で取得した非上場株式
 ・H29-07-11 裁決 棄却 F0-1-918
  所得税還付金の充当処分/相続税の連帯納付義務の有無
 【法人税】
 ・H29-09-21 裁決 棄却 F0-2-795
  収益の帰属と役員給与/代表者個人口座に振り込まれた保険金収入
 ・H01-06-14 裁決 一部取消し F0-2-803
  収益計上漏れと架空経費/店舗明渡しに伴う立退料の受領と仲介手数料
 【相続税】
 ・H21-03-16 裁決 棄却 F0-3-245
  貸付金債権の評価/債務者である法人を相続開始後に解散した場合
 ・H29-10-20 裁決 却下 F0-3-595
  不服審査/請求の利益/審査請求中に減額更正処分等があった場合
 
(2)業種目別標本会社名簿を収録しました。
  平成30年分の業種目別標本会社名簿を収録しました。
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 業種目別標本会社名簿 平成30年分
                        (税法データベース事務局)
─────────────────────────────────────
【2】今週の判決等        (税法データベース編集室:岩崎 宇多子)
  顧客に対し付与したポイントの債務確定は充当時~損金算入時期~
 (平29-10-17 非公開裁決 棄却 F0-2-798)
 
  請求人が、顧客の商品等の購入金額に応じて付与したポイントの数に相当する
 金額を当該付与した日の属する事業年度の損金の額に算入して、法人税等の申告
 をしたところ、原処分庁が、当該ポイントに関して請求人の負う債務は、これを
 付与した時に確定しておらず、顧客が当該ポイントを使用した時に確定したなど
 として、法人税等の更正処分等をしたのに対し、請求人が、当該ポイントの付与
 時には当該債務が確定しているなどとして、その取消しを求めた事案です。
  審判所は次のように判断し、請求人の主張を棄却しています。
 
  本件会員は、付与されたポイントについて、ポイント充当の場合は次回以降に
 商品等の購入をするときに、ポイント充当等に使用できることになるのであり、
 当該事業年度終了の日までに債務が確定しているものとは、法基通2-2-12
 に定める1)当該費用に係る債務が成立していること、2)当該債務に基づいて
 具体的な給付をすべき原因となる事実が発生していること、3)その金額を合理
 的に算定することができるものであることの三要件の全てに該当することを要す
 るものと解され、請求人が本件ポイントを付与時において、2の要件である具体
 的な給付原因となる事実が発生しているとは認めることはできない。そうすると、
 請求人が会員に対して付与したポイントについては、その付与したポイントに相
 当する金額が、当該付与時に損金算入されるのではなく、ポイント充当等をした
 日の属する事業年度の損金の額に算入されることとなる。
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 F0-2-798

TAINSメールニュース No.397 2019.1.24 発行(社)日税連税法データベース

2019年01月24日

【1】今週のお知らせ
(1)TAINSだより
  TAINSだより(2019年新年号)を掲載いたしました。検索トップペー
 ジの右下「TAINSだより」をクリックすると、閲覧できます。
                         (事業部長:蓮間 好一)
 
(2)収録した裁決・判決の一部を紹介します。
 【法人税】
 ・H01-05-26 裁決 却下・一部取消し・全部取消し
                             F0-2-791
  損金の額/土地建物の無償貸与/情報提供料/会議費/工業所有権の出願料
 ・H29-08-23 裁決 棄却 F0-2-794
  過少申告加算税/正当な理由/未決済デリバティブ取引
 ・H29-12-01 裁決 棄却 F0-2-796
  重加算税/関連会社の従業員による架空の固定資産の購入と売上過少計上
 
 【相続税】
 ・H30-03-13 東京地裁 棄却 Z888-2202
  宅地及び雑種地の評価/鑑定評価の合理性/市街化調整区域内の貸宅地等
 ・H29-10-02 裁決 棄却 F0-3-592
  土地の評価/「広大地」該当性・マンション適地
 ・H29-10-06 裁決 却下 F0-3-593
  不服審査/請求の利益            (税法データベース事務局)
─────────────────────────────────────
【2】今週の判決等         (税法データベース編集室:小菅 貴子)
  更正の請求/第三者の債権者代位権又は取立権の行使による更正の請求
 (平30-06-22 公表裁決 棄却 J111-1-01)
 
  本件は、請求人らが、債務者に対して有する金銭債権を保全するため、原処分
 庁に対し、当該債務者が行った贈与税の申告について各更正の請求をしたところ、
 原処分庁が、更正をすべき理由がない旨の各通知処分をしたことから、請求人ら
 が、債権者代位権等を有する者は更正の請求をすることができることは明らかで
 あると主張し、当該各通知処分の全部の取消しを求めた事案です。
  審判所は次のとおり判断して、請求人の請求を棄却しました。
 
  贈与税の更正の請求は、納税申告書を提出した者が、その申告により確定した
 贈与税額の減額を税務署長に対して求める権利であるところ、通則法23条1項
 は、更正の請求ができる者を納税申告書を提出した者に限定しているのであり、
 更正の請求をするか否かは、納税申告書を提出した者の自由意思に委ねられてい
 ると解されるから、更正の請求をする権利は、納税申告書を提出した者に認めら
 れる行使上の一身専属権に当たるというべきである。したがって、民法423条
 《債権者代位権》1項ただし書の規定により、債権者代位の目的から除外される
 こととなるから、請求人らの主張には理由がない。民事執行法155条1項によ
 る取立権も、債務者の一身専属権には及ばないものと解されており、更正の請求
 をする権利が、納税申告書を提出した者の行使上の一身専属権に当たると解され
 ることは上記で説示したとおりであるから、請求人らの主張には理由がない。
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 J111-1-01

TAINSメールニュース No.396 2019.1.17 発行(社)日税連税法データベース

2019年01月17日

【1】今週のお知らせ
 収録した裁決の一部を紹介します。
 
 【所得税】
 ・S63-09-16 裁決 一部取消し F0-1-862
  弁護士業の収入金額及び必要経費/海外研修費等
 ・H01-03-31 裁決 一部取消し F0-1-873
  土木工事業及び運送業の事業所得
 
 【法人税】
 ・H29-09-12 裁決 棄却 F0-2-785
  重加算税/交際費/役員の個人的費消
 ・H29-12-26 裁決 棄却 F0-2-792
  重加算税/益金の額/建物解体工事等で発生した鉄くず等の計上漏れ
  
 【消費税】
 ・H29-12-06 裁決 棄却 F0-5-210
  課税仕入れの時期/前払金/課税期間内に未完成の工事代金
 ・H29-08-21 裁決 棄却 F0-5-214
  課税仕入れの時期/建物等の譲渡の場合
                        (税法データベース事務局)
─────────────────────────────────────
【2】今週の判決等         (税法データベース編集室:草間 典子)
  損金算入時期/太陽光発電設備とそれを囲むフェンス・門扉等の減価償却費
 (平30-06-19 公表裁決 一部取消し J111-3-12)
 
  本件は、請求人が、太陽光発電設備とそれを囲むフェンス・門扉等を、取得を
 した事業年度(平成28年3月期)において減価償却費の額を損金の額に算入し
 て申告をしたところ、原処分庁が、これら資産は一体で取得したのであり、平成
 28年3月期には事業の用に供していないとして更正処分等を行った事案です。
  審判所は、太陽光発電設備については、翌事業年度に系統連系のための工事が
 完了しているため、平成28年3月期に事業の用に供したとは認められないとし
 ましたが、フェンス等については納税者の主張を認める判断をしています。
 
  本件発電システム本体とフェンス等は、物理的にも機能的にも一体とはいえな
 いから、別個の減価償却資産であると認められる。
  請求人は、フェンス等の引渡日から系統連系が行われて売電を開始するまでの
 間も、発電システム本体への接触による感電等の事故、発電システム本体の盗難
 や毀損を避ける必要性があり、実際に本件フェンス等はその目的に沿った機能を
 発揮していたと認められる。
  以上によれば、本件フェンス等は、引渡日から、その属性に従ってその本来の
 目的のために使用を開始されたと認めるのが相当であり、請求人は、本件フェン
 ス等を平成28年3月期に事業の用に供したと認められる。
 
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 J111-3-12

TAINSメールニュース No.395 2019.1.10 発行(社)日税連税法データベース

2019年01月10日

【1】今週のお知らせ
 公表裁決事例の収録を完了しました。
  国税不服審判所のホームページに掲載された、平成30年4月から6月分の公
 表裁決事例の収録を完了しました。一部を下記に紹介します。
 
 【法人税】
 ・J111-1-02 H30-05-31公表裁決 一部取消し
  重加算税 隠ぺい、仮装の認定 認めなかった事例
 ・J111-3-10 H30-04-13公表裁決 全部取消し
  収益の帰属事業年度 役務提供による収益 その他の役務提供による収入
 
 【消費税】
 ・J111-5-15 H30-06-05公表裁決 棄却、却下
  免税取引 輸出免税
 ・J111-5-16 H30-04-25公表裁決 棄却
  仕入税額控除 課税仕入れ等の経費区分
 
 【他国税】
 ・J111-6-18 H30-05-29公表裁決 一部取消し
  第二次納税義務 その他
 
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 ★裁決事例集111集……→18件
                        (税法データベース事務局)
─────────────────────────────────────
【2】今週の判決等         (税法データベース編集室:依田 孝子)
  市街化調整区域内にある宅地及び雑種地の評価~鑑定評価の合理性~
 (平30-03-13 東京地裁 棄却 Z888-2202)
 
  この事案では、工場用地等として同族会社に賃貸している宅地及び雑種地の価
 額について、原告主張の不動産鑑定士が作成したC鑑定評価書の鑑定評価額によ
 るべきか、被告主張の財産評価基本通達の評価額によるべきかが争われました。
  裁判所では、財産評価基本通達の合理性を認めた上で、次のとおり、C鑑定評
 価書の問題点を指摘し、鑑定評価額が時価であるとか、鑑定評価額をもって特別
 の事情があると認めることはできないとして、原告の請求を棄却しました。
 
  C鑑定評価書では、地価公示価格等による規準価格は適用しないとされている
 が、宅地の近隣には、主な用途を工業地とする基準地Dが存在しており、C鑑定
 評価書における説明は了解し難い(Dの基準地価格は2万4600円/平米とさ
 れており、取引事例1ないし4における価額はこれと比べて著しく低廉である)。
  原告らは、宅地は5000平米を超える超広大地であり、規準とすることがで
 きる標準地がないとも主張するが、上記基準地の地積は2351平米であるのに
 対し、取引事例1ないし4の地積は500平米ないし1191平米であり、取引
 事例1ないし4の方が参照するのに適切であると認めることはできない。
  また、取引事例1は、競売によるものであること、雑種地の適切な取引事例と
 して参照された事例の1件は、売り急ぎの事例であることが認められるが、事情
 補正はされておらず、この点について合理的な説明もされていない。
 
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 Z888-2202

TAINSメールニュース No.394 2018.12.27 発行(社)日税連税法データベース

2018年12月27日

【1】今週のお知らせ
(1)メールニュース次回の配信は、来年1月10日(木)
来週の木曜日1月3日はメールニュースはお休みです。次回の配信は、来年の
1月10日となります。

(2)公表裁決事例を収録中です。
先週に引き続き、国税不服審判所のホームページに掲載された公表裁決事例の
収録作業を行っております。収録した事例の一部を下記に紹介します。

【相続税】
・J111-1-01 H30-06-22公表裁決 棄却
更正の請求 請求手続

【所得税】
・J111-2-05 H30-05-07公表裁決 全部取消し
源泉徴収 給与所得の源泉徴収、支払金額の存否(役員) 支給事実が認めら
れないとした事例
・J111-2-06 H30-06-08公表裁決 棄却
推計の必要性 推計の必要性を認めた事例

収録済みの事例は、下記キーワードで検索することができます。
≪検索方法≫ 【キーワード】 ★裁決事例集111集
(税法データベース事務局)
─────────────────────────────────────
【2】今週の判決等        (税法データベース編集室:大高 由美子)
課税仕入れの時期/建物等の譲受けの場合の通達但書き(契約基準)の適用
(平29-08-21 非公開裁決 棄却 F0-5-208)

請求人が消費税基本通達9-1-13のただし書の契約効力発生の日を資産の
譲渡の時期として控除対象仕入税額を計算して還付申告を行ったところ、原処分
庁から引渡基準によるべきとして更正処分等を受けた事案です。
審判所は、次のとおり、請求人の請求を棄却しました。

租税負担の減少のみを目的とし、他に合理的な理由が存在しないにもかかわら
ず、形式的かつ画一的に本件通達規定ただし書を適用することにより租税負担を
減少させた場合には、租税負担の公平を著しく害する特段の事情がある場合に当
たり、本件通達規定ただし書を適用しないものとするのが相当である。
請求人は、21日間と短期間の本件課税期間において不動産賃貸業を行わずに
金地金取引のみを行うことにより、課税売上割合を100パーセントにし、支払
対価に係る消費税等の大部分の還付を求める確定申告をしている。
請求人は、A社(請求人の税務代理人税理士が代表社員)から新設分割した法
人であり、A社の設立以後の一連の経過は、請求人について、支払対価に係る消
費税額等の額の大部分の還付を受けるために、計画的に行われたものと認められ
る。
≪検索方法≫ 【キーワード】 F0-5-208

TAINSメールニュース No.393 2018.12.20 発行(社)日税連税法データベース

2018年12月20日

【1】今週のお知らせ
(1)収録した裁決を紹介します。
 
 【所得税】
 ・H01-08-31 裁決 一部取消し F0-1-867
  青色取消し/推計課税/二輪自動車販売業
 
 【法人税】
 ・S63-09-16 裁決 一部取消し、棄却 F0-2-786
  損金の額/飲食店運営のアドバイス及び従業員指導料
 
 【消費税】
 ・H29-11-15 裁決 却下 F0-5-216
  分割納付中の還付金等の充当処分
 
(2)公表裁決事例を収録中です。
  国税不服審判所のホームページに、平成30年4月から6月分の裁決事例18
 件が公表されました。
    http://www.kfs.go.jp/service/JP/idx/111.html
  現在、編集・収録作業を行っております。
                        (税法データベース事務局)
─────────────────────────────────────
【2】今週の判決等        (税法データベース編集室:市野瀬 啻子)
  マンション共用部分等の賃貸による収益の帰属/管理組合か区分所有者か
 (平30-03-13 東京地裁 棄却 Z888-2200)
 
  本件は、マンションの管理組合である原告が、マンションの共用部分及び敷地
 の各一部を、電気通信施設及び電柱等の設置のため賃貸し、その収益に係る法人
 税等について、原告には当該収益に係る所得が生じていないとして、更正の請求
 をしたところ、更正をすべき理由がない旨の通知処分を受けた事案です。原告は、
 原告が民法上の組合であり、本件賃貸は区分所有者の収益事業である旨主張しま
 したが、東京地裁は、賃貸収入は原告に帰属するとして次のように判示しました。
 
  原告は、権利能力のない社団であり、法人税法上の人格のない社団等に当たる。
 本件賃貸借契約は、原告の理事長が、原告の名において締結したものであり、原
 告の総会決議によりその締結が承認されていること等が認められる。以上の事情
 を総合すれば、本件賃貸は、権利能力のない社団である原告が団体として行う活
 動としての実質を有するものといえるから、法人税法上、原告が不動産貸付業と
 いう収益事業を行っていると認めるのが相当であり、このように原告が主体とな
 って行われた収益事業から生じた収益である賃貸収入は、それが原告の構成員か
 ら分離されて、原告の団体としての活動目的に沿うよう管理・保管されているこ
 とも勘案すれば、原告の所得を構成するというべきである。したがって、原告は、
 本件賃貸収入による所得について、法人税を納付する義務を負うこととなる。
 
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 Z888-2200

TAINSメールニュース No.392 2018.12.13 発行(社)日税連税法データベース

2018年12月13日

【1】今週のお知らせ
(1)12月17日(月)事務局・編集室の電話対応の時間短縮について
  12月17日(月)の事務局・編集室の電話対応につきまして、誠に勝手なが
 ら正午で終了させていただきます。
  会員の皆様にはご不便をおかけいたしますが、ご理解・ご協力いただきたく何
 卒よろしくお願い申し上げます。
                         (総務部長:福島 利夫)
 
(2)収録した裁決の一部を紹介します。
 
 【所得税】
 ・H01-12-14 裁決 一部取消し F0-1-864
  所得の帰属/妻名義の有価証券譲渡
 
 【法人税】
 ・S63-10-12 裁決 一部取消し・棄却 F0-2-788
  架空人件費/学生アルバイトに支払った賃金
 
 【消費税】
 ・H29-08-21 裁決 棄却 F0-5-208
  課税仕入れの時期/建物等の譲受けの場合
                        (税法データベース事務局)
─────────────────────────────────────
【2】今週の判決等        (税法データベース編集室:藤原 眞由美)
  住宅借入金等特別控除~措置法第41条第5項に規定する特定取得の意義~
 (平29-10-11 非公開裁決 棄却 F0-1-878)
 
  本件は、請求人が、平成26年6月17日に取得した居住用の既存住宅に係る
 借入金について、措置法第41条第5項の規定に基づき住宅借入金等特別控除の
 計算を借入限度額4,000万円として平成26年分・平成27年分の所得税等
 の確定申告をしたところ、原処分庁が、本件取得が特定取得に該当しないため借
 入限度額は2,000万円であるなどとして各更正処分をした事案です。審判所
 は、制度の趣旨及び特定取得に関する改正の経緯から次のとおり判断しました。
 
  特定取得とは、(1)居住用家屋の新築若しくは既存住宅の取得に係る対価の
 額又は(2)増改築等に係る費用の額に含まれる消費税額等の合計額が、新消費
 税率により課されるべき消費税額等の合計額に相当する額である場合における住
 宅の取得等であると解するのが相当である。
  請求人は個人間の売買により消費税等の負担なく取得しているから、本件取得
 は、新消費税率による場合に当たらず、特定取得に該当しない。
  本件仲介手数料は、取得に係る費用であると認められるから、それに含まれる
 消費税額等の合計額が、新消費税率による消費税額等の合計額に相当する額であ
 ることは、本件取得が特定取得に該当しないという上記認定を左右しない。
  したがって、住宅借入金等特別控除額の計算上、措置法第41条第2項に規定
 する借入限度額は2,000万円となる。
 ≪検索方法≫ 【キーワード】 F0-1-878