TAINSメールニュース No.595 2022.11.10 発行(社)日税連税法データベース

2022年11月10日

【1】今週のお知らせ
(1)TAINSだより
  TAINSだより(2022年秋号)を掲載いたしました。検索トップページ
 の右下「TAINSだより」をクリックすると、閲覧できます。
                         (事業部長:上田 健一)

(2)収録した判決・裁決の一部を紹介します。
 【その他】
 ・R04-01-28 最高裁 一部破棄自判、一部棄却、一部却下、確定
                            Z999-5443
  損害賠償債務/離婚に伴う慰謝料が履行遅滞となる時期/遅延損害金の起算日
 
 【所得税】
 ・R01-10-24 裁決 棄却 F0-1-1211
  重加算税/第三者を利用した仮装行為/司法書士業
 ・R01-09-25 裁決 棄却 F0-1-1213
  先物取引に係る損失の繰越控除/更正の請求
 ・R01-09-03 裁決 棄却 F0-1-1215
  不動産所得の必要経費/借地人所有建物の取壊費用
                        (税法データベース編集室)
─────────────────────────────────────
【2】今週の判決等         (税法データベース編集室:草間 典子)
  移転価格税制/残余利益分割法における重要な無形資産以外の要因の考慮
 (令04-03-10 東京高裁 棄却・確定 Z888-2428)
 
  特許権やノウハウ等の無形資産を有していたA社は、国外関連者との間でライ
 センス契約を結び、その対価であるロイヤルティの額を収益の額に算入して確定
 申告したところ、所轄税務署長から移転価格税制の適用を受けた事案です。
  東京地裁(令和2年11月26日)は、残余利益の分割は、重要な無形資産の
 開発に係るA社等の支出額のほかに、国外関連者の超過減価償却費を分割要因に
 加えて配分するのが相当としました。控訴審で、国側は、残余利益の分割要因に
 ついては、基本的には「重要な無形資産」のみをもって考慮されることが想定さ
 れていると主張しましたが、東京高裁は、国の控訴を棄却しています。
 
  超過利益は必ずしも重要な無形資産のみによってもたらされるとは限らず、ま
 た、重要な無形資産だけではなく、これと共に他の複数の利益発生要因が重なり
 合い、相互に影響しながら一体となって残余利益(超過利益)が得られることが
 あるという経済及び取引の実態を踏まえ、分割対象利益の発生に寄与した程度を
 推測するに足りる要因と認められる限り、これを分割要因とすることによって、
 内国法人と国外関連者との間で分割対象利益を適切に分割して独立企業間価格を
 認定するというものである。
  国外関連者による設備投資は、超過利益をもたらした複数の利益発生要因に関
 して重要な貢献をしており、設備投資に係る減価償却費につき、残余利益の分割
 要因とするのが相当である。
 《検索方法》
 〔細かい条件を指定して検索〕【TAINSキーワード】 Z888-2428