TAINSメールニュース No.633 2023.08.24 発行(社)日税連税法データベース

2023年08月24日

【1】今週のお知らせ
収録した判決・裁決の一部を紹介します。
【所得税】
・R05-07-28 東京地裁 棄却 Z888-2509
馬券払戻金の所得区分/一時所得又は事業所得(雑所得)該当性
URL:https://app6.tains.org/search/detail/61365

【消費税】
・R02-10-07 裁決 棄却 F0-5-356
税務職員の指導による更正の請求/免税事業者/特定期間の課税売上高
URL:https://app6.tains.org/search/detail/61280
(税法データベース編集室)
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【2】今週の判決等        (税法データベース編集室:市野瀬 啻子)
印紙税/消費生活協同組合が運営する総合病院等が作成した領収書等
(令05-03-08 東京地裁 一部認容 Z999-7226)

消費生活協同組合である原告は、新潟税務署長から、組合が運営する総合病院
及び介護老人保健施設において作成した領収書及び契約書の各文書が課税物件に
該当するとして、印紙税に係る過怠税の賦課決定処分を受けたことから、処分の
取消しを求めて提訴しました。東京地裁は、家族組合員の利用分は課税文書に該
当しないとして、原告の請求を一部認容し、次のように判示しました。

印紙税法は、非課税規定において、「営業に関しない受取書」について非課税
とする旨を定める一方で、括弧書きにおいて、「会社以外の法人で、法令の規定
又は定款の定めにより利益金又は剰余金の配当又は分配をすることができること
となっているものが、その出資者以外の者に対して行う事業」については、「営
業」に含まれるものと規定している。原告は、組合であり、剰余金の割戻しも可
能であるから、非課税規定の括弧書きの法人に該当する。したがって、原告が専
ら医療事業及び福祉事業を行うものであるとしても、「出資者以外の者に対して
行う事業」は、印紙税法上の「営業」に該当する。
家族組合員は、各施設の利用に関しては、生協法12条2項により「組合員」
そのものとして法的に取り扱われるから、印紙税法上の「出資者」に該当する。
したがって、領収書のうち家族組合員が利用した分については、これを課税文書
として課税した賦課決定処分は、違法である。一方、原告が組合員以外の者に対
して行う事業において作成したものである各覚書及び洗濯等契約書は、7号文書
(継続的取引の基本契約書)に該当し、清掃に係る業務請負契約書等は、2号文
書(請負に関する契約書)に該当する。いずれも課税文書と認められる。
URL:https://app6.tains.org/search/detail/60944