TAINSメールニュース No.586 2022.09.01 発行(社)日税連税法データベース

2022年09月01日

【1】今週のお知らせ
 TAINS研修サイトの更新について
  研修サイト「TAINS MOVIE」に下記の通り「判例を読み解くTAI
 NS講座」の新作動画を掲載いたしました。
  ログイン後、右上部の「研修サイト」をクリックするとサイトに移動し、オン
 デマンド研修を受講できます。また、この研修は税理士会が実施する研修となり、
 視聴後に受講管理システムへのリンクボタンが表示され、受講時間を登録するこ
 とができます。
  同シリーズはいずれも受講時間が30分以内となっており、通勤時間等を利用
 して受講・登録ができます。
         記
  土地売買契約後に相続が開始した場合の財産評価
                ~合意解除は相続税に影響するのか~
     講 師:税理士 与北奈須夫
                         (事業部長:上田 健一)
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【2】今週の判決等        (税法データベース編集室:大高 由美子)
  国家賠償請求/固定資産税等/不整形地補正に係る注意義務違反の有無
 (令02-11-26 大阪地裁 棄却 Z999-8442)
 
  原告が、市長がした固定資産税等の賦課決定には、不整形地補正をしなければ
 ならなかったにもかかわらずこれを怠ったという違法があり、過大な固定資産税
 等の納付をさせられたなどと主張して、被告(市)に対し、国家賠償法1条1項
 に基づく賠償請求を求める事案です。裁判所は、原告の請求を棄却しました。
 
  不整形地補正の趣旨は、画地の形状は一般には不整形なものが多いと考えられ
 るものの、画地の形状が悪いことによって画地の全部が宅地として十分に利用で
 きないという利用上の制約が生じている場合があるから、このような制約の有無
 や程度を宅地の価格を求めるに当たって考慮するのが相当であるという点にある。
  そうすると、一辺が路線に接する矩形の画地以外の画地は全て「不整形地」に
 当たるというわけではなく、ある程度不整形な画地であっても家屋の建築等が通
 常の状態において行い得るものは「不整形地」に当たらないと解するのが相当で
 ある。基準日において、本件土地の形状は矩形であって、土地上に建物が存在し
 ていたというのである。そうすると、市長が、本件土地について、家屋の建築等
 が通常の状態において行い得るものであるなどとして、「不整形地」であると認
 めなかったことに関し、職務上通常尽くすべき注意義務を尽くすことなく漫然と
 当該行為を行ったと認め得るような事情は認められない。
  ≪検索方法≫
 〔細かい条件を指定して検索〕【TAINSキーワード】Z999-8442