TAINSメールニュース No.490 2020.10.15 発行(社)日税連税法データベース

2020年10月15日

【1】今週のお知らせ
 会員各位
  平素は格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございます。
 
  当社団職員の新型コロナウイルスへの感染リスクの軽減と安全確保のために、
 2020年10月16日(金)までの間、営業時間を10時から16時までに変
 更及び交代での在宅勤務を実施しております。
 
  これに伴い、お問い合せ等に対する電話対応を十分に行うことができない可能
 性がございます。
  問い合せについては可能な限りメールを優先していただくとともに、回答まで
 時間を要する場合があることをご了承ください。
  なお、実施期間については、状況により更に延長を検討します。
 
  会員の皆様には大変ご不便をおかけしておりますことをお詫び申し上げます。
 何卒ご理解いただけますよう、よろしくお願いいたします。
                        (税法データベース編集室)
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【2】今週の判決等        (税法データベース編集室:藤原 眞由美)
  破産会社の更正の請求~前期損益修正によることが公正処理基準に合致~
 (令02-07-02 最高裁 原判決破棄 Z888-2307)
 
  消費者金融業等を目的としていた株式会社クラヴィスは、平成7年度から同1
 7年度まで(同11年度を除く。)の本件各事業年度において、支払を受けた制
 限超過利息等を益金の額に算入して法人税の確定申告をしていました。破産管財
 人である被上告人は、不当利得返還請求権に係る破産債権が、同27年に確定し
 たことにより、本件各事業年度の益金の額を減額して国税通則法(平成23年改
 正前)23条の後発的事由等に基づく更正の請求をしました。
  原審(Z268-13199)は、各要件を満たすとして、被上告人の主張を
 認容しましたが、最高裁判所は、次のとおり判断して、原判決を破棄しました。
 
  法人税の課税においては、事業年度ごとに収益等の額を計算することが原則で
 あるといえるから、貸金業を営む法人が受領し、申告時に収益計上された制限超
 過利息等につき、後に不当利得として返還すべきことが確定した場合においても、
 これに伴う事由に基づく会計処理としては、当該事由の生じた日の属する事業年
 度の損失とする処理、すなわち前期損益修正によることが公正処理基準に合致す
 るというべきである。
  上記の場合において、当該制限超過利息等の受領の日が属する事業年度の益金
 の額を減額する計算をすることは、公正処理基準に従ったものということはでき
 ないと解するのが相当である。
  ≪検索方法≫ 【キーワード】 Z888-2307