2026年01月22日
【1】今週のお知らせ
(1)システム改修に伴うサービス停止のお知らせ
下記の日程でシステム改修を行うため、作業時間帯はすべての機能のご利用が
できません。
会員の皆様にはご不便をおかけいたしますが、ご理解の程宜しくお願い申し上
げます。
日時:2026年1月22日(木)午後10:00 ~ 午後11:00
※作業状況により、時間が多少前後する場合がございます。
(システム部長:西田 和生)
(2)TAINSだより
TAINSだより(2026新年号)を掲載いたしました。
≪特別寄稿≫税金エッセイ
さらにすごいことになってきたAI
相続税の審理上の留意点を解剖しよう!
(TAINS編集長 三木 義一)
ログイン後「TAINSだより」よりダウンロードすると閲覧できます。
https://tains.org/tains-news/
(広報部長:高栖 啓敬)
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【2】今週の判決等 (税法データベース編集室:大高 由美子)
期限内に確定申告しても欠損金繰戻還付請求書が期限後では還付されない!
(令06-01-18 神戸地裁判決 棄却・控訴 Z888-2726)
原告が、法人税法80条1項に基づく欠損金の繰戻しによる還付を請求したと
ころ、処分行政庁から、還付請求書が確定申告書の提出期限までに提出されてお
らず、提出期限後に提出されたことについてやむを得ない事情も認められないこ
とを理由として、上記還付請求には理由がない旨の通知処分を受けたことから、
原告が、通知処分の取消しを求める事案です。
裁判所は、次のとおり、通知処分は適法であると判断しました。
還付請求書が確定申告書の提出期限までに提出されなかった理由は、委任した
税理士が、電子申告ソフトウェアを利用して確定申告書を提出する際、同申告書
が正常に送信されたことをもって、還付請求書も正常に送信されたものと誤信し
たためであることが認められる。
原告は、確定申告の事務を税理士に委任していたのであるから、原告の責めに
帰することのできない事情の存否の判断に当たっては、本件税理士に係る事情が、
原告の事情と評価されるところ、本件還付請求書が確定申告書の提出期限までに
提出されなかった理由が税理士の不注意にすぎないことからすれば、原告の責め
に帰することのできない事情により原告が確定申告書の提出期限までに本件還付
請求をなし得なかったとは認められない。
本件還付請求書が確定申告書の提出期限後に提出されたことについて「真にや
むを得ない理由」があるとは認められない。
URL:https://app6.tains.org/search/detail/63393
2026年01月15日
【1】今週のお知らせ
公表裁決事例を収録いたしました。
国税不服審判所のホームページに掲載された、令和7年4月から6月分の
公表裁決事例の収録が完了いたしました。
≪検索方法≫
TAINSキーワード欄に『★裁決事例集139集』を入力して検索
(税法データベース編集室)
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【2】今週の判決等 (税法データベース編集室:市野瀬 啻子)
暗号資産の交換取引等/「収入すべき金額」該当性と「所得の帰属」
(令07-06-03 東京地裁 棄却 Z888-2768)
原告は、平成29年において、暗号資産同士の交換取引やICO(保有する暗
号資産を使用して新規発行暗号資産を取得する取引)を行いましたが、所得税等
の確定申告をしなかったところ、決定処分及び重加算税等の賦課決定処分を受け
ました。東京地裁は、次のように判示して、原告の請求を棄却しています。
暗号資産を市場において交換することによって他の資産を取得する場合、交換
当時において等価値であるものを取得したものといえる。そして、これらの取引
によって、原告は、譲渡した暗号資産に係る増加益を具体化したものといえるか
ら、暗号資産の交換による利益は、所得税法36条1項の「収入すべき金額」に
当たるというべきである。
原告は、自らの判断で、自らの名義で暗号資産取引を行い、本件取引による利
益は自らに帰属するものであるとの認識及び意向を有していたのであるから、本
件利益は原告に帰属するものと推認することができる。他方で、原告母において、
暗号資産の購入費用の一部を提供していたことは認められるが、これは、原告が
暗号資産への投資を行うに当たって単にその資金の提供をしたともいえるもので
あるから、本件利益が原告に帰属するとの上記推認を妨げるものではない。
原告は、A社に対し、実際にはコンサルタント業務を依頼していないのに、そ
れがあるように装って、コンサルティング料金の支払という事実の仮装に及んだ
ものと認めることができる。
URL:https://app6.tains.org/search/detail/64183
2026年01月08日
【1】今週のお知らせ
TAINS研修サイトの更新について
研修サイト「TAINS MOVIE」に下記の通り「判例を読み解くTAI
NS講座」の新作動画を掲載いたしました。
ログイン後、左メニューの「研修サイト」をクリックすると30分研修動画が
表示され、オンデマンド研修を受講できます。また、この研修は税理士会が実施
する研修となり、視聴後に受講管理システムへのリンクボタンが表示され、受講
時間を登録することができます。
同シリーズはいずれも受講時間が30分程度となっており、通勤時間等を利用
して受講・登録ができます。
記
家事関連費の必要経費算入~自宅で業務を行っている場合の必要経費算入額~
講 師:税理士 小林秀男
※東京税理士会・近畿税理士会の会員の方は、同会会員専用ページにログインを
してからご視聴ください。
(データベース部長 田川 哲)
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【2】今週の判決等 (税法データベース編集室:藤原 眞由美)
義務付け訴訟~更正の請求における必要経費の主張・立証責任の重要性~
(令07-05-21 熊本地裁 却下・棄却 Z888-2765)
原告(医師)は、平成27年分の所得税等の確定申告後、事業所得に係る必要
経費の算入漏れがあったとして、更正の請求を行いました。これに対し、処分行
政庁から、更正すべき理由がない旨の通知処分を受けたため、原告が、処分の取
消しと、納付すべき税額の更正の義務付けを求めて提訴した事案です。
熊本地裁は、次のように判断し、請求を棄却・却下しました。なお、同地裁は、
原告に対し、複数回にわたり必要な主張及び立証をするよう求めていました。
原告が提出した書類(青色決算書メモ)では、支払が確定申告書において既に
必要経費に算入していたものか、更正の請求において算入漏れがあるとする必要
経費に該当するのか明らかではない。また、クレジットカードの利用明細書等に
ついては、青色決算書メモの記載がなく、いかなる支払を算入漏れがあるとする
必要経費として主張するのかが明らかではない。
原告は、自身が必要経費と主張する各支払が事業活動と直接の関連性を持ち、
事業の遂行上必要な費用であることについて、具体的な主張及び立証をしておら
ず、各支払が必要経費に当たるとは認められない。
したがって、通知処分は適法であり取り消されるべきものではなく、本件訴え
のうち、更正処分の義務付けを求める部分は、行政事件訴訟法37条の3第1項
2号所定の要件を満たさない不適法な訴えである。
URL:https://app6.tains.org/search/detail/64132
2025年12月25日
【1】今週のお知らせ
(1)システムメンテナンスのお知らせ
下記の日程でシステムメンテナンスを行うため、作業時間帯はすべての機能の
ご利用ができません。
会員の皆様にはご不便をおかけいたしますが、ご理解の程宜しくお願い申し上
げます。
日時:2026年1月7日(水)午後10:00 ~ 午後10:30
※作業状況により、時間が多少前後する場合がございます。
(システム部長:西田 和生)
(2)次号メールニュースは1月8日に配信します。
次週1月1日は休業日のため、メールニュース755号は1月8日に配信
します。
(税法データベース事務局)
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【2】今週の判決等 (税法データベース編集室:草間 典子)
青果卸売業者が委託販売時に取引先に対し負担していた集荷対策費は寄附金に!
(令07-05-16 東京地裁 棄却・控訴 Z888-2786)
原告(卸売業者)は、委託を受けて市場で青果物を仲卸業者らに販売していま
したが、生産者から青果物の販売委託を受けていた取引先に対し、集荷対策費と
称する金銭を支払っていたところ、課税庁から本件集荷対策費は寄附金の額に該
当するとして、法人税等の更正処分等を受けた事案です。原告は、本来は取引先
に対し、仲卸業者らに販売した価格(実販売価格)から実販売手数料を控除した
金額を支払うべきところ、実販売価格より高額な価格(増仕切価格)から増仕切
販売手数料を控除した金額を支払っていました。この集荷対策費は、増仕切価格
と実販売価格との差額から、増仕切販売手数料と実販売手数料との差額を控除し
た金額のことです。東京地裁は、下記判断をして、原告の請求を棄却しています。
本件集荷対策費は、増仕切価格という実販売価格と異なる架空の販売価格で販
売したことを前提に、取引先に対して支払われるものであり、受託約款や取引先
との間で締結した契約にも明示されていないものであった。本件集荷対策費の負
担の要否及びその額の判断は、飽くまでも原告らに委ねられ、取引先は、原告ら
がどの取引でどの程度の集荷対策費を支払っているかを具体的に認識していなか
ったと認められ、本件集荷対策費は、金銭その他の資産又は経済的な利益を対価
なく他に移転するものである。集荷対策費は寄附金の額に該当すると認められる。
(編集員からひとこと)
同様に増仕切価格を使用していた大阪の事案(Z888ー2772)もあります。
URL:https://app6.tains.org/search/detail/64196
2025年12月18日
【1】今週のお知らせ
(1)東京税理士会から提供いただいた「相談事例」を収録しました。
税区分は、「所得税・法人税・相続税」です。
「TAINSキーワード」に次のように入力すると検索できます。
東京税理士会 ☆2025年12月収録分 ‥‥8件
(税法データベース編集室)
(2)<年末年始のご案内>事務局の営業時間、会員情報のお取り扱い締切について
平素はTAINSをご利用いただきまして誠にありがとうございます。年末年
始の事務局の営業時間について、下記のとおりご案内いたします。
■令和7年 最終営業日時:12月25日(木)午後5時まで
■令和8年 営業再開日時: 1月 5日(月)午前9時より
また、令和7年12月までで退会をご希望の方、
令和8年1月分支払方法および会費種別の変更をご希望の方におかれましては、
いずれも【令和7年12月25日まで】にマイページにてお手続きをお願いいた
します。
会員の皆様にはご不便をお掛けいたしますが、何卒ご理解の程お願い申し上げ
ます。
(税法データベース事務局)
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【2】今週の判決等 (税法データベース編集室:依田 孝子)
代償財産の価額~相続税の負担割合と遺産分割の割合とが異なるのは当然~
(令06-05-23 東京地裁 棄却・控訴 Z888-2831)
原告(母である亡丙の権利義務を承継)は、亡乙(祖父、平成17年死亡)の
遺産分割調停の成立により、亡乙の他の相続人(丁ら、戊)から代償財産を受け
取ることとなり、丁ら及び戊が更正の請求をしたことに伴い、増額の更正処分を
受けました。本訴では、原告は、相続人間の合意による遺産分割の割合(25%)
がある場合には同割合をもって相続税の負担割合とするべきであるから、代償財
産の価額について定めた相続税法基本通達11の2-10(2)(本件通達)を
適用するのは相当ではないなどと主張して、更正処分の取消しを求めました。
東京地裁では、次のとおり判断し、原告の請求を棄却しました。なお、この判
断は東京高裁(Z888-2756)でも維持されています。
代償分割の時と相続開始の時の代償財産の価額とが異なる場合は、代償財産の
価額を相続開始の時の時価に修正する必要がある(相法22)。修正するための
算定方法を定めた本件通達等は、相応の合理性がある。
本件調停成立により丁ら、戊及び亡丙相続人らが取得した財産及び債務等の相
続時の時価を前提とすると、亡丙の課税価格が相続税の課税価格に占める割合は
約30%となり、遺産分割協議において亡丙が取得した相続財産が亡乙の遺産全
体に占める割合25%を超えることとなる。これは、遺産分割制度と相続税制に
係る法の規定が相違することから当然に予定された帰結であるから、これらの割
合が異なることをもって、更正処分の違法性を根拠付ける事情とはならない。
URL:https://app6.tains.org/search/detail/63788
2025年12月11日
【1】今週のお知らせ
収録した判決・裁決の一部を紹介します。
【法人税】
・R07-03-11 東京地裁 棄却、控訴 Z888-2772
寄附金/卸売業者が負担した増仕切価格と仲卸業者等への実際の販売価格との
差額
URL:https://app6.tains.org/search/detail/64208
【所得税】
・R06-11-01 裁決 全部取消し、一部取消し F0-1-1721
重加算税/隠蔽仮装の認定/ブリーダー事業等
URL:https://app6.tains.org/search/detail/64282
(税法データベース編集室)
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【2】今週の判決等 (税法データベース編集室:大高 由美子)
和解により相続開始後に免除された借入債務は債務控除できない
(令06-11-28 東京地裁 棄却・控訴 Z888-2757)
亡戊の財産を相続した原告らが、債務控除について更正の請求をしたところ、
借入債務は相続開始後に免除されるから相続税法14条1項にいう「確実と認め
られるもの」に該当しないこと、免除益に係る所得税等は「公租公課」に該当し
ないことを理由に、更正をすべき理由がない旨の通知処分を受けた事案です。
裁判所は、次のとおり、それぞれの債務控除は認められないと判断しました。
存在が確実な債務であっても、その性質上、相続人が履行するとは限らず、必
ずしも相続人ないし相続財産の負担とはならないものは、原則として、控除すべ
き債務の対象から除かれなければならない。
亡己(亡戊の父)がA銀行から16億円を借り入れたうちの残高9億7370
万円の支払義務(本件債務)は、和解の債務免除条項により、期限の利益を喪失
することなく支払条件(6億2630万円の支払に係る停止条件)に従って分割
金の支払がなされた時には免除されるものであった。そして、相続の開始時にお
いては、分割金の残額が合計100万円であったから、相続開始当時の原告らの
財産状況によれば、残額の支払義務の履行は容易であったと認められる。
被相続人の死亡後に発生した、相続人に課せられる債務免除益に係る所得税等
は、債務控除の対象となる「公租公課」に該当しないのであり、これを原告らの
相続税から控除することはできない。
URL:https://app6.tains.org/search/detail/64244
2025年12月04日
【1】今週のお知らせ
TAINS研修サイトの更新について
研修サイト「TAINS MOVIE」に下記の通り「判例を読み解くTAI
NS講座」の新作動画を掲載いたしました。
ログイン後、左メニューの「研修サイト」をクリックすると30分研修動画が
表示され、オンデマンド研修を受講できます。また、この研修は税理士会が実施
する研修となり、視聴後に受講管理システムへのリンクボタンが表示され、受講
時間を登録することができます。
同シリーズはいずれも受講時間が30分程度となっており、通勤時間等を利用
して受講・登録ができます。
記
顧問税理士の善管注意義務違反と賠償額制限条項の適用
~顧問税理士に消費税等の有利選択等の誤りについて善管注意義務違反が認めら
れるが、その損害額の一部について顧問契約の賠償額制限条項が適用されるとさ
れた事例~
講 師:税理士 相高佑介
※東京税理士会・近畿税理士会の会員の方は、同会会員専用ページにログインを
してからご視聴ください。
(データベース部長 田川 哲)
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【2】今週の判決等 (税法データベース編集室:市野瀬 啻子)
サブリース前提の不動産賃貸借契約/行為計算を否認(高裁で逆転)
(令07-04-25 大阪高裁 国敗訴部分取消し 上告 Z888-2774)
納税者(被控訴人)は、同族会社A社にサブリースを前提として多数の不動産
を一括賃貸したところ、処分行政庁から、A社への賃貸料が著しく低額で経済的
合理性がないとして不動産所得に関し所得税法157条1項を適用した更正処分
を受けました。原審(Z888-2668)は、本件賃貸借契約は経済的合理性
を欠くものではないとして、行為計算否認を取り消しましたが、大阪高裁は、次
のように判示して、国側の敗訴部分を取り消し、納税者の請求を棄却しました。
納税者は、本件賃貸借契約とは別に、第三者(A社以外の不動産管理会社)と
マスターリース契約を締結していたことが認められる(重複契約)。しかし、賃
貸料の受領口座は、A社名義預金口座であった。このような実態は、一般的な転
貸方式の実態とは大きく異なるものであり、納税者及びA社が一括サブリースを
内容とする賃貸借契約を締結したことは、実態とはかい離した形式を作出したも
のというほかはない。したがって、本件賃貸借契約は、経済的合理性を欠くもの
というべきである。
形式的にはサブリース(転貸方式)が採られている場合であっても、適正な管
理料割合に基づいて算定した管理料相当額を転貸料収入から控除して適正な賃貸
料を算定することが可能である。比準同業者に係る適正管理料割合に基づく適正
賃貸料に対し本件賃貸借契約の約定賃貸料は著しく低額であり、これを容認する
と、納税者の所得税等の負担を不当に減少させる結果となると認められる。
URL:https://app6.tains.org/search/detail/64203
2025年11月27日
【1】今週のお知らせ
収録した判決の一部を紹介します。
【所得税】
・R07-09-12 東京地裁 棄却 Z888-2826
外国子会社合算税制/A国の財団を通じてB国法人の全株式を間接保有
URL:https://app6.tains.org/search/detail/64312
・R07-04-25 大阪高裁
控訴人国、控訴人敗訴部分取消し、被控訴人の請求棄却、被控訴人上告
Z888-2774
行為計算否認/同族会社との不動産賃貸借契約における経済的合理性/転貸方
式
URL:https://app6.tains.org/search/detail/64203
(税法データベース編集室)
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【2】今週の判決等 (税法データベース編集室:藤原 眞由美)
賃貸料の収受を目的とする入会権~「収益の帰属」で納税者逆転勝訴!~
(令07-05-29 東京高裁 原判決取消し・確定 Z888-2787)
一般社団法人である控訴人は、陸上自衛隊B演習場等の土地の所有名義人であ
り、これを国に貸し付け、国からの賃貸料を、使用収益権者とされている会員に
分配するとともに、そのうちの3%を控除して取得していました。処分行政庁は、
賃貸料が控訴人の収益に当たり、分配金(本件金員)の支払が法人税法37条の
寄附金に当たるなどとして、法人税等の各更正処分等をしました。原審(Z27
3-13886)が控訴人の請求をいずれも棄却したため、控訴人はこれを不服
として控訴しました。東京高裁は、賃貸料の収受を目的とする入会権の存在を認
めた上で、収益の帰属について次のように判断し、原判決を取り消しました。
国との間で毎年取り交わされる賃貸借契約も、当初は、控訴人が各土地の地権
者を代理して締結していたものであり、その後、控訴人が賃貸人とされたのは、
各土地の所有者であることを踏まえた手続上の理由によるものにすぎない。そう
すると、控訴人は、本件各賃貸料収入に係る収益を法的に支配しているとはいい
難く、各賃貸借契約も、実質的には国と地権者との間において締結されたもので
あって、控訴人は、各賃貸借契約における単なる名義人にすぎず、各賃貸料収入
のうち地権者に支払われた本件金員に対応する部分の収益を享受していない。
したがって、本件各賃貸料収入のうち本件金員に対応する部分を控訴人の収益
として法人税法22条1項所定の「益金の額」に算入することはできない。
URL:https://app6.tains.org/search/detail/64195
2025年11月20日
【1】今週のお知らせ
システム改修に伴うサービス停止のお知らせ
下記の日程でシステム改修を行うため、作業時間帯はすべての機能のご利用が
できません。
会員の皆様にはご不便をおかけいたしますが、ご理解の程宜しくお願い申し上
げます。
日時:2025年11月20日(木)午後10:00 ~ 午後11:00
※作業状況により、時間が多少前後する場合がございます。
(システム部長:西田 和生)
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【2】今週の判決等 (税法データベース編集室:草間 典子)
貸倒損失~取引先との関係が法基通9-6-3「継続的な取引」と認められず~
(令06-08-26 非公開裁決 棄却 F0-2-1330)
本件は、建築工事業を営む請求人が、工事が完了した令和2年1月から約2年
3か月経過しても売掛金が回収できなかったため、令和4年4月30日付で、法
人税基本通達9-6-3(本件通達)を適用し、その売掛金から備忘価額として
1円を控除し、また、仮受消費税等を控除した残額を貸倒損失として損金の額に
算入して法人税等の確定申告を行ったところ、原処分庁から本件貸倒損失は損金
の額に算入されないなどとして法人税等の更正処分等を受けた事案です。
国税不服審判所は、請求人と取引先との間で行われた工事は、本件通達に定め
る「継続的な取引」とは認められないとして、請求を棄却しています。
請求人と取引先との間には、建築工事の必要性が継続的にあることを前提とし
た基本契約書等のやり取り等はなく、請求人が取引先から工事を継続的に請け負
う関係にあったということはできず、工事の必要性が生じた都度、工事の受発注
と代金の請求を行っていたとみるのが自然である。したがって、請求人と取引先
との間で行われた工事は、本件通達に定める「継続的な取引」とは認められない。
本件取引先は、店舗の焼損後も本店所在地を移転して営業を継続している上、
建物の一部を賃貸して賃料収入を得ており、資産状況、支払能力等が悪化したと
までは認め難い。売掛金の取立てのために要する旅費その他の費用が、売掛金の
金額を超えるとは考えられず、本件売掛金には本件通達の定めは適用されないか
ら、貸倒損失は令和4年4月期の損金の額に算入されない。
URL:https://app6.tains.org/search/detail/63925
2025年11月13日
【1】今週のお知らせ
TAINS研修サイトの更新について
研修サイト「TAINS MOVIE」に下記の通り「判例を読み解くTAI
NS講座」の新作動画を掲載いたしました。
ログイン後、左メニューの「研修サイト」をクリックすると30分研修動画が
表示され、オンデマンド研修を受講できます。また、この研修は税理士会が実施
する研修となり、視聴後に受講管理システムへのリンクボタンが表示され、受講
時間を登録することができます。
同シリーズはいずれも受講時間が30分程度となっており、通勤時間等を利用
して受講・登録ができます。
記
同族会社の行為計算否認/低利貸付け
~同族会社への低利率による金員の貸付け~
講 師:税理士 西田和生
※東京税理士会・近畿税理士会の会員の方は、同会会員専用ページにログインを
してからご視聴ください。
(データベース部長 田川 哲)
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【2】今週の判決等 (税法データベース編集室:依田 孝子)
借名預金の帰属~確定判決は「更正の請求」の要件に該当すると判断!~
(令05-09-29 非公開裁決 全部取消し F0-3-901)
請求人が、被相続人名義ではない口座(本件各口座)の預金を相続により取得
したとして修正申告をした後、その預金に係る預金返還請求訴訟において請求人
の請求を棄却する判決(本件判決)がされたことを受けて更正の請求をしたとこ
ろ、原処分庁が、預金は被相続人に帰属しないとはいえないとして、更正をすべ
き理由がない旨の通知処分をしました。
審判所では、次のとおり判断し、通知処分の全部を取り消しました。
本件各口座の預金の原資が被相続人の出捐によるものであると断ずることはで
きないこと、本件各口座の名義人は被相続人ではなく、また、被相続人と本件各
口座の各名義人との関係及び委任内容は不明であることからすれば、相続の開始
時に本件各口座の預金通帳及び届出印が被相続人の自宅に保管されていたことを
踏まえても、被相続人が本件各口座につき自己の預金とする意思を有しており、
本件各口座の預金が被相続人に帰属していたことが明らかであるとは言い難い。
そうすると、本件各口座の預金が被相続人に帰属していたとは認められない旨
の本件判決における判断が、請求人が専ら相続税の軽減を図る目的で、馴れ合い
によって本件判決を得たなど、本件判決が確定判決として有する効力にかかわら
ず、その実質において客観的、合理的根拠を欠くとはいえない。
したがって、本件判決は、通則法23条2項1号に規定する「判決」に該当し、
また、更正の請求は、同法2項1号又は1項1号に規定する要件に該当する。
URL:https://app6.tains.org/search/detail/62858