TAINSメールニュース No.486 2020.09.17 発行(社)日税連税法データベース

2020年09月17日

【1】今週のお知らせ
<AIセミナー開催のお知らせ>
当社団では、下記のとおり、AI技術をテーマに全税理士が視聴可能なセミナ
ーのライブ配信を実施いたします。会員の皆様につきましても、ぜひご視聴いた
だきますようご案内いたします。
なお、当セミナーは研修受講時間に計上することができます。

日 時     令和2年10月9日(金)
午前10時30分から午後2時30分(うち1時間昼休憩)
開催形式    インターネットによるライブ配信
セミナーの構成
第一部 午前10時30分から正午まで
テーマ:「AIでできること,できないこと
~健全な社会導入に向けて~」
講 師:山田誠二氏
第二部 午後1時から午後2時30分まで
テーマ:「エンジニアの視点からみたAIの実践的活用法
~法律分野における活用事例から~」
講 師:舟木類佳氏
進行役:酒井啓司(当社団副会長)
視聴先URL  https://vimeo.com/454238952
後日配信有無  午後に開催する第二部については、後日TAINSログイン後
の研修サイト内で配信を予定しております。
受講登録    日税連研修受講管理システムから、研修中に表示される確認コ
ードを入力してご登録いただけます。
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【2】今週の判決等         (税法データベース編集室:依田 孝子)
重加算税の賦課要件~関与税理士に伝えなかった預金の申告漏れ~
(令01-11-19 公表裁決 一部取消し J117-1-01)

預金の申告漏れは、それが過失によるものか、故意によるものかは判別が難し
いところです。この事案は、原処分庁が、相続人(請求人の亡母)が関与税理士
に伝えなかった預金については、相続人がこれを隠ぺいし、相続財産として申告
しなかったとして重加算税の賦課決定処分を行ったことから争われたものです。
審判所では、次のとおり判断し、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい
又は仮装の行為があったとは認められないとして、重加算税を取り消しました。

相続人が本件預金の存在を関与税理士に伝えなかったことは認められるとして
も、必ずしも相続人が本件預金を相続財産であることを認識した上で、あえて関
与税理士に本件預金の存在を伝えなかったとまで認めることはできず、また、相
続人は、本件預金を他の金融機関や相続人名義以外の口座などに入金したのでは
なく、解約した本件預金の口座と同じ金融機関の相続人名義の口座に入金し、調
査日現在においても、当該口座を解約していなかったことからすると、相続人が
原処分庁をして本件預金の発見を困難ならしめるような意図や行動をしていると
は認められないことなどの事情から、相続人が、本件預金を故意に相続税申告の
対象から除外する意図があったものとは認め難い。
これらによれば、相続人が当初から相続財産を過少に申告する意図を有し、そ
の意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申
告をしたものと認めることはできない。
≪検索方法≫ 【キーワード】 J117-1-01